登山に欠かせないギアのひとつがヘッドランプ。予定が押してしまって夜の登山道を歩くことになったり、ご来光登山のため夜から歩き始めたりする際にとても重宝します。というか無いと命に関わります。
価格帯も数千円から攻撃的な照度を誇る1万円以上のハイスペック機まで様々なモデルが販売されています。
Petzl社はクライミングギアなどで有名なのですが、自社のWEBサイトではヘッドランプを別カテゴリとして扱うほどに、ヘッドランプにも力を入れている会社です。
昨年、リチウムイオンポリマー充電池を使ってUSB充電、PCによる照度設定の変更が可能なCORE(コア)をリリースしていましたが、今年はさらに進化しまくったNAO(ナオ)がリリースされます。
ヘッドランプを使う上で気になることと言えば、シチュエーションに応じてワイド、スポットを切り替えたり、たとえばテント場などでは照度を落として他の人の迷惑にならないように工夫しつつ、テント場を離れたら登山道が確認しやすいように照度を高めにセット、しかし高めだと電池の減りが気になるから、足元だけわかればいいやってところは中ぐらいの照度にして…と、高いヘッドランプを使えば使うほど、気がつくと照度切り替えのボタンを押す機会に恵まれます。これが結構面倒。どんな状況でも操作できるようにするため、ボタン数が削られていて、照度3から2へ戻すにはボタンを2回押してといった操作が必要だったりします。
これらに対するPetzlの解答がNAO。NAOは自分で考えて照度を自動調整してくれる機能がついています。
ケイビングやプロ向けのヘッドランプでよく見られる、スポットとワイドのタンデムマウントされたヘッドランプの上に光センサを搭載。対象物から反射される光の強さを測定して、照度設定にフィードバックする仕組みのようです。
このため、地図を確認しているときは弱めに、地面を見るときはやや強く、道の先を見るときは最強に。といった形でシチュエーションに合わせて適切な明るさを保つようになっています。メリットとしては面倒な操作をしなくてよくなるほかに、バッテリーを長持ちさせる効果もあり。Petzlサイトによればアクティビティによるけど5時間ぐらいイケるよ!というチャートが紹介されています。
反射してくる光を測定するという性質上、距離を測定しているわけではないのでたとえば、白い紙と黒い紙を同じ距離においてみると、黒い紙の場合の方が照度が高くなると考えられます。露出計と同じ理屈ですね。
バッテリーはリチウムイオン電池1セル。定格が3.6Vですから現行のTIKKAなどにニッケル水素電池を使った状態と同じと考えられます。電池パックはヘッドランプとは別体。Myoシリーズのようなレイアウトになっています。オプションでバッテリーを腰に付けることも可能。
バンド部も従来のヘッドランプとは一線を画す、ドローコードで一発調整ギミックのZephyr Headbandを採用しています。西風の神の名を冠するだけに、おそらく風のように軽いフィーリングをもたらしてくれるのでしょう。ON/OFFスイッチはモード切替えの機能を割り当てられるようになっています。
公式の画像を翻訳したり追記した画像を以下に。

ヘッドランプ1つにここまで書くこともそうそう無く、興奮しつつお伝えしているのですが現状、スペックは未定。1セルのバッテリーで最高照度で1.5時間のランタイムである事から、なんとなく照度は最大で85ルーメンぐらいじゃないのとか予想することはできるのですが、発売は2012年7月。富士山でデビューさせるにはちょうどいい季節です。そういえば停電リスクの対抗として買っておくのもいいかなと考える方がいると思うのですが、リチウムイオン電池は満充電で長期保存するとものすごい勢いで劣化してしまいますので、非常用はアルカリ電池やエネループが使えるヘッドランプをオススメしておきます(※NAOのバッテリーケースには単四形の電池を2本入れられるような図がありますので、ひょっとしたらニッスイ使えるかも。)
参考リンク
Petzl NAO




